この記事の要点
- 有料職業紹介の手数料総額は約9,835億円、常用就職1件あたり平均約103万円に達する(出典:厚生労働省)
- ビズリーチは直接採用企業・ヘッドハンター・求職者の三者から収益を得る「三者課金」モデルを採用している
- 企業への成功報酬は15%、ヘッドハンター経由は30%と、同じプラットフォームでも手数料率が異なる
- 転職による賃金「増加」は38.6%で「減少」の33.2%を上回るが、50代以降は割合が逆転する
- 2025年4月施行の法改正で、入社お祝い金など金銭提供による求職者の誘引が全面禁止される
ビズリーチが「儲かる」と言われる理由は、単に知名度が高いからではありません。直接採用企業・ヘッドハンター(人材紹介会社)・求職者という三者すべてから異なる名目で収益を得る「三者課金」構造を確立している点にあります。運営元のビジョナル株式会社の開示によれば、BizReach事業の売上高は採用成約時の成功報酬である「パフォーマンス売上高」が66%、契約期間に応じた利用料である「リカーリング売上高」が34%を占め、顧客属性別では直接採用企業が69%、ヘッドハンターが31%となっています(2024年7月期)。
この構造は、従来型の人材紹介会社が「企業からの成功報酬」だけに依存してきたモデルとは大きく異なります。本記事では、厚生労働省の公的統計とビジョナルの有価証券報告書・決算説明資料をもとに、転職市場の手数料相場、職業安定法が定める求職者課金の法的根拠、そして三者課金の具体的な仕組みを数値で確認していきます。

転職市場は1兆円規模、平均手数料も上昇中
厚生労働省の「職業紹介事業報告書(令和5年度)」によると、有料職業紹介事業における手数料収入の総額は約9,835億円(対前年度比17.6%増)に達しています。常用就職1件あたりの平均手数料も約103万円(同10.9%増)まで上昇しており、企業が人材獲得のために支払う単価は年々高まっています(出典:厚生労働省「職業紹介事業報告書」)。
| 調査項目 | 令和5年度実績 | 対前年度比 |
|---|---|---|
| 手数料収入総額 | 約9,835億円 | 17.6%増 |
| うち常用就職に係る手数料 | 約9,136億円 | 16.8%増 |
| 常用就職1件あたりの平均手数料 | 約103万円 | 10.9%増 |
労働力不足を背景に採用難易度が高まっていることが、手数料の高止まりにつながっていると考えられます。
職種によって手数料率は大きく異なる
職業紹介事業者が企業から受け取る手数料率は、職種の専門性や採用難易度によって差が生じます。厚生労働省の「人材サービス総合サイト」のデータをもとにした職種別の手数料率実績は次の通りです(出典:厚生労働省「人材サービス総合サイト」)。
| 取扱職種 | 平均手数料率 |
|---|---|
| 経営・金融・保険の専門的職業 | 34.6% |
| 法人・団体管理職員 | 33.9% |
| 営業の職業 | 31.2% |
| 情報処理・通信技術者(開発) | 31.2% |
| 一般事務、秘書、受付 | 24.1% |
| 医療・看護分野 | 20.2%〜21.6% |
経営・金融・保険分野の専門職では34.6%と最も高く、事務系職種の24.1%、医療・看護分野の20%台前半までの幅があります。専門性が高く代替が難しい職種ほど、企業が支払う手数料率も高くなる傾向がうかがえます。

転職で賃金は上がるのか、年齢による違い
転職によって賃金がどう変化するかは、多くの人が気になるところです。厚生労働省の「令和5年雇用動向調査」によれば、転職入職者のうち前職の賃金と比較して「増加」した割合は38.6%で、「減少」した33.2%を5.4ポイント上回っています(出典:厚生労働省「令和5年雇用動向調査」)。ただし、この傾向は年齢によって大きく異なります。
| 年齢階級 | 賃金「増加」割合 | 賃金「減少」割合 | 差引き |
|---|---|---|---|
| 20〜24歳 | 54.0% | 19.3% | +34.7pt |
| 25〜29歳 | 47.7% | 22.3% | +25.4pt |
| 30〜34歳 | 47.4% | 32.6% | +14.8pt |
| 35〜39歳 | 40.8% | 31.4% | +9.4pt |
| 50〜54歳 | 25.3% | 38.1% | -12.8pt |
| 60〜64歳 | 11.5% | 65.6% | -54.1pt |
20代から30代前半までは賃金上昇の割合が高い一方、50代以降は「減少」が「増加」を上回る構造になっています。転職によって賃金が上がるかどうかは、年齢やキャリア段階によって結果が変わる点に留意が必要です。ちなみに「令和5年賃金構造基本統計調査」では、30〜34歳の平均月収は286,000円、35〜39歳は314,800円となっており、このミドル層がビズリーチの主要ターゲットである年収600万〜1,000万円超のハイクラス層への移行期にあたります(出典:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」)。
求職者から料金を取ることは違法ではないのか
職業安定法第32条の3は、労働者保護の観点から、職業紹介事業者が求職者から手数料を徴収することを原則禁止しています。ただし同法施行規則第20条では、芸能家・モデル、経営管理者、科学技術者、熟練技能者という例外職種が定められており、このうち経営管理者・科学技術者・熟練技能者については、紹介により就職した職種の年収が700万円を超える場合に限り、求職者からの手数料徴収が認められています。
ビズリーチが求職者から月額利用料を徴収できる法的根拠は、この「職業紹介の手数料」ではなく、自社が展開する「特定募集情報等提供事業」における機能拡張・情報閲覧権限への「プラットフォーム利用料」という位置付けにあります。この整理によって、職業安定法が定める手数料徴収制限との整合性を保ちながら事業を運営しています。
三者から収益を得る仕組みの中身
ビズリーチの収益構造の核心は、直接採用企業・ヘッドハンター・求職者という三者それぞれに異なる料金体系を設定している点です。
| 課金対象 | リカーリング売上(固定・従量利用料) | パフォーマンス売上(成果報酬) |
|---|---|---|
| 直接採用企業 | データベース利用料(半年約85万円〜)+追加プラチナスカウト購入費 | 成功報酬(決定想定年収の15%) |
| ヘッドハンター | プラットフォーム利用料(6ヶ月約60万円〜)+追加スカウト1通約4,000円 | 成功報酬(決定想定年収の30%) |
| 求職者 | プレミアムステージ月額利用料(タレント会員3,278円/ハイクラス会員5,478円〜5,500円) | なし |
直接採用企業に対しては、従来型の人材紹介より低い15%の成功報酬を設定する代わりに、半年約85万円からのデータベース利用料を前払いで徴収します。ヘッドハンターに対しては、自前で集客が難しい高年収求職者のデータベースへのアクセス権を利用料として販売しつつ、成約時には決定年収の30%という高い成功報酬を徴収しています。求職者に対しては、無料のスタンダードステージと有料のプレミアムステージ(月額3,278円〜5,500円)を用意し、成約時の費用負担は求めていません。
企業側の採用コストはどう変わるか
従来型の有料職業紹介エージェントを通じて年収1,000万円の人材を採用する場合、手数料率は30%台後半が目安とされ、350万〜400万円程度の紹介手数料が発生します。
一方、ビズリーチを使って企業が自社で年収1,000万円の候補者を採用する場合、半年間の基本利用料を85万円とすると、1名採用時の費用は基本利用料85万円と成功報酬150万円(年収1,000万円×15%)の合計235万円という試算になります。同じ期間に2名採用できれば、1人あたりの基本利用料負担は42.5万円に下がり、1人あたりの採用コストは約192.5万円まで低減する計算です。ただし、この試算は自社で採用担当者がデータベース運用やスカウト送信を行う工数を前提としており、実際のコスト差は採用人数や社内体制によって変わります。

有料会員になることの隠れた意味
求職者の間では、自分が有料会員かどうかは企業側から見えないと考えられがちですが、実際には企業やヘッドハンターが使う管理画面上で、求職者が無料会員(スタンダード)か有料会員(プレミアム)かを判別できる仕様になっています。月額料金を支払ってプレミアム会員になっている求職者は転職活動への本気度が高いと採用側から認識されやすく、スカウトの受信確率に影響する可能性があります。
2025年4月の法改正で変わること
職業安定法および同施行規則の改正により、2024年4月には求人募集・職業紹介における労働条件明示ルールが厳格化され、「業務の変更の範囲」「就業場所の変更の範囲」などの明示が義務化されました。さらに2025年4月からは、特定募集情報等提供事業において、入社お祝い金やギフト券などの金銭的インセンティブで求職者を誘引する行為が全面禁止されます。あわせて、職業紹介事業者には手数料率の実績公開や早期離職時の返還金規約の明示も義務付けられます(出典:厚生労働省)。

まとめ
ビズリーチの収益構造は、直接採用企業・ヘッドハンター・求職者という三者それぞれから異なる名目で料金を得る「三者課金」モデルによって成り立っています。背景には、有料職業紹介市場全体が約9,835億円規模まで拡大し、職種による手数料率の格差や、転職による賃金変動が年齢層によって異なるという公的統計上の実態があります。求職者からの課金は職業安定法上の「紹介手数料」ではなく「プラットフォーム利用料」として整理されており、2025年4月の法改正によって、金銭提供による囲い込みではなく情報の透明性で競う市場環境への移行が進んでいます。転職や採用の判断にあたっては、こうした手数料構造や法制度の背景を理解した上で、自身の年齢・職種・キャリア段階に応じて個別に検討することが大切です。
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よくある質問
ビズリーチは無料でも使えますか?
基本的な求人閲覧やスカウト受信はスタンダードステージ(無料)で可能ですが、全求人への直接応募や通常スカウトへの返信にはプレミアムステージ(月額3,278円〜5,500円)への登録が必要です。
なぜ求職者からもお金を取るのですか?職業安定法違反ではないのですか?
職業安定法は原則として求職者からの手数料徴収を禁止していますが、ビズリーチが求職者から得ているのは職業紹介の成功報酬ではなく、プラットフォームの機能拡張に対する利用料という位置付けのため、法的な整合性が保たれています。
転職すれば年収は上がりますか?
令和5年雇用動向調査では転職による賃金「増加」が38.6%で「減少」の33.2%を上回りますが、年齢や職種によって傾向は異なり、賃金が上がることを保証するものではありません。
企業はエージェント経由よりビズリーチの方が採用コストを抑えられますか?
基本利用料と成功報酬15%を合算した試算ではエージェント経由より採用コストを抑えられる可能性がありますが、自社での運用工数や採用人数によって結果は変わるため一律に安いとは言えません。
次にやること
業界の構造を理解したうえで、自分の条件が相場のどこにあるかを確認します。
- 賃金構造基本統計調査で、自分の職種・年齢・地域の水準を確認する
- 現職の労働条件通知書で、割増賃金や手当の計算根拠を確かめる
- 相場観は1社の提示額ではなく、複数の求人情報で確認する
参考にした情報源
うち官公庁・公的機関等の一次資料 8件。数値は各機関の公表時点のものです。
- 人材紹介の市場規模は?厚労省統計で最新動向と“数字が違う理由”を社内説明できる形にする(inrevo.co.jp)
- 令和6年度職業紹介事業報告書の集計結果(速報) – 厚生労働省(mhlw.go.jp)
- 日本医師会・四病院団体協議会 有料職業紹介事業に関するワーキンググループ報告書 ~医療分(med.or.jp)
- 人材紹介の手数料相場は?計算方法や返金規定、10サービスの手数料比較 – Wantedly(wantedly.com)
- リクルートエージェントの紹介料率は高い?企業が知るべき費用構造と適正相場 – INREVO(inrevo.co.jp)
- 転職者の離職理由と賃金の変動状況 ~厚生労働省「令和5年雇用動向調査」より(nagaoka-sharoushi.com)
- 3 転職入職者の賃金変動状況(mhlw.go.jp)
- 30代の転職活動における同年代の動向・成功させるコツを解説 – JAC Recruitment(jac-recruitment.jp)
- 【2025年最新】ビズリーチの口コミ評判は本当に悪い?公式データと転職市場統計で徹底分析(kikkake.cc)
- 人材紹介契約とは?職業安定法上の注意点・規定すべき条項などを解説!(keiyaku-watch.jp)
- 第32条の3(手数料) – 職業安定法 (職安法) – 迷わない法令データベース(lawzilla.jp)
- 手数料について 第9回 | 職業・雇用関係情報等(shokugyo-kyokai.or.jp)
- 【2025年最新】職業安定法の職業紹介とは?許可要件から手数料まで徹底解説 – 植野法律事務所(ueno.law)
- 職業紹介事業とは(jsite.mhlw.go.jp)
- ビジョナル – 株式会社フィスコ(fisco.co.jp)
- 【2025年法改正】厚生労働省、人材募集情報の金銭提供禁止!紹介会社の違約金明示化!(onlyone-mgt.jp)
- ビズリーチの料金は無料?有料との違いやプレミアム会員の費用を解説 – 株式会社カケハシスカイ(kakehashi-skysol.co.jp)
- 求職者への労働条件明示のルールなどが変わります! – 厚生労働省(mhlw.go.jp)
- 【2024年4月】職業安定法施行規則が改正され募集時等に明示すべき事項が追加されます | | なかの経営労務事務所|東京港区の社会保険労務士(社労士)(nkr-office.com)
- 職業安定法の2025年までの改正や企業が留意すべき点を分かりやすく解説 – テンプスタッフ(tempstaff.co.jp)
- 求人掲載の法令違反を防ぐために知っておきたい職業安定法の知識 – FREE JOB(freejob.work)
- 【表紙】 – Visional(visional.inc)
- ビズリーチの利用料金を徹底解説|企業・求職者それぞれの費用と賢い活用法 – 株式会社ドラマ(drama.co.jp)
- 【人材紹介会社向け】ビズリーチの特徴や料金を徹底解説!ヘッドハンタースコアを上げるには?(vollect.net)
- ビズリーチは無料で転職可能!料金一覧表と有料会員と無料会員の違いを解説 – 派遣ソムリエ(jobseek.ne.jp)
- ビズリーチは無料でも使える?費用のかかる有料プランとの違いを解説 | すべらない転職(axxis.co.jp)
- ビズリーチのプレミアムステージとは?【2026年最新】通常スカウト廃止後の正確な機能差・料金・課金すべき人の判断基準を完全解説 – LIFメディア-スキルアップ・転職(business-centre.jp)
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- 日本の主要求人プラットフォームの料金体系と利用構造を徹底比較【2025年版】 – Qiita(qiita.com)
- 令和6年「雇用動向調査」の調査結果を公表しました ~入職率、離職率は低下、入職超過率は縮小、転職入職者の賃金は、前職と比べて「増加」した割合が上昇 – ソラーレ社会保険労務士法人(solare-sr.com)
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- 令和5年度職業紹介事業報告書の集計結果(速報) – 厚生労働省(mhlw.go.jp)
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本記事は公的統計等の調査資料を根拠に、AIを利用して作成し、公開前に数値と表現の検査を行っています。作成手順は編集方針とAI生成コンテンツについてに公開しています。最終更新:2026年7月27日


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